Googleは15日、AR(拡張現実)ゲーム「Ingress」のクローズドβテストを開始した。ゲームアプリはGoogle Playからダウンロード可能。現在、招待制のためIngress公式サイトから登録申請を受け付けている。
Ingressとは
Ingressは、Googleの社内チーム「Niantic Labs」が開発中のARゲームで、今夏よりTwitter公式アカウントなどが謎めいたコメントを発し続けており話題となっていた。 Google Play上の説明によると、Ingressは、Androidスマートフォンのカメラを通して現実世界を見ると発見できる謎のエネルギーをタップしたり、クエストに役立つアイテムを獲得したり、テリトリーを手に入れるための技術開発、他のプレイヤーとの共闘などを行なっていくMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)的なゲームとなるようだ。 プレイヤーは、神秘的なエネルギーを受け入れる勢力(The Enlightened)か、それに抵抗する勢力(The Resistance)に分かれて、コミュニケーションを取りながら世界を舞台に戦う。プレイヤー単独で戦うだけではなく、地域や都市、国家間の協力が必要となっていくスケールの大きな意欲作だ。 Googleはメガネ型のウェアラブル端末「Google glass」の開発を続けている。現実世界と仮想世界のシームレス化を目指すGoogleの方針に沿う形で、Google初のAndroidゲームアプリがリリースされることの意義は大きいだろう。
Googleの広告がゲーム世界に表示される?
また、NHKによれば、「グーグルは、ゲーム用の地図に店舗や商品などを表示することも検討しており、新たな広告収入につなげるねらいがあるものとみられます」とのこと。 ARゲーム内にGoogleの広告が表示される場合、ゲームの舞台となる地域(つまりプレイヤー自身の活動範囲)と関連性の高い広告が表示されることが予想される。仮に、この広告モデルが成功した場合、ARアプリや位置情報を活用するアプリの収益性が大きく改善するだろう。