「Echo Spot」レビュー、画面搭載でひと味違う使い勝手のスマートスピーカーに進化
質感がよくデザインにも統一感
初代のEchoシリーズの外装はEchoがファブリックでしたが、Echo DotやEcho Plusは樹脂製でした。デザインだけを見ると、ラインアップが2つに分かれているような印象を受けました。 ところが新しいEchoシリーズは、ディスプレイ搭載モデルを除いて、全モデルがファブリックの外装に生まれ変わり、より家庭でも親しみやすいデザインになっています。なお、ファブリック部分のカラーは3色から選択できるようになっています。 コンパクトなEcho Dotは、できればバッテリーで駆動してほしいところですが、全モデルAC接続が前提です。他の製品では、LINEのClovaがバッテリーで利用できます。
基本的には本体とACのみで提供される。写真はEcho Dotだ
Echo Plusも同様だ
Echo SubもACが付属するのみだが、このモデルは他のEchoと組み合わせて使う
Echo Subを合わせると一気に中低音が豊かに
基本的な機能は前モデルと変わっていません。ボタンは4つ付いていて、マイクオフ、音量の上げ下げ、アクションボタンとなっています。アクションボタンはうまくセットアップできない時に長押しするなどして利用します。 基本的にはほとんど本体のボタンを使うことはありません。声で操作するか、スマホでコントロールすることになります。ただし、急な来客で音を小さくしたい場合などには、本体のボタンを押したほうが手っ取り早いこともあるでしょう。
Echo Dotのボタンは4つ
Echo Plusのボタンも同じだ
ボタンの周囲のリングは利用や設定状況によって色々な色で光る 筆者は前モデルを一通り利用してきましたが、今回の新モデルはより音質が向上しているのが特徴です。Echo Plusは3インチのウーハーと0.8インチのツイーターを搭載し、非常に良い音です。さらに、100Wの6インチサブウーファーを内蔵するEcho Subを組み合わせて使うと、一気に中低音が豊かになります。 オーディオマニアではない普通のユーザーなら、十分満足できるはずです。こんな素晴らしい音が家の中のどこででも、Wi-Fiさえ届いていれば利用できるのです。これまでは、ステレオやパソコンなど音楽を再生する装置とスピーカーを組み合わせる必要がありました。Echoシリーズは単体で、配信される音楽を流せるのです。
なお、4000万以上の楽曲が利用できる「Music Unlimited(ミュージックアンリミテッド)」は月額980円(プライム会員は月額780円)ですが、Echo端末でのみ使えるEchoプランなら月額380円です。Music Unlimitedで音楽を楽しむなら、Echoを買ってもすぐに元が取れてしまうはずです。 定額制の音楽配信(聴き放題)サービスおすすめ8選を比較──楽曲や音質、料金、シェア、オフライン再生、PC版など
セットアップもこれまで通り簡単
セットアップもスマホから簡単に行えます。ただし、以前レビューした時とは画面が少々変わっているので、簡単に手順を紹介しておきましょう。 Echoを手に入れて電源に接続したら、スマホに「Alexa」アプリをインストールします(Android、iOSで利用可能)。パソコンのブラウザでも使えます。ここではAndroidスマートフォンでの手順で紹介します。
セットアップはアプリから行う
アプリからデバイスを選択する
手に入れたEchoを間違えないように選ぶ
あとは画面の指示通りにWi-Fiに接続すれば設定完了だ サブウーファーのEcho Subもほぼ同様の手順で設定しますが、組み合わせて使うスピーカーを選ぶ必要があります(EchoおよびEcho Plusのそれぞれ第2世代モデルのみ対応)。また、2台のEchoやEcho Plusと組み合わせると、ステレオ再生とサブウーファーとして利用できます。 なお記事執筆時点では、Echo SubはMusic Unlimitedに対応せず、今後対応予定とされています。また、スマホとBluetoothで接続して音楽を再生しても、Echo Subでは音が鳴りませんでした。こちらも、遠くない将来のアップデートを期待しています。
Echo Subは組み合わせるスピーカーを選択する。対応するのは最新モデルなので注意したい
まとめ
スマートスピーカーは、声で話しかけると様々な情報を教えてくれます。昨年からブームになり始めた頃はそんな機能が注目されました。しかし、2世代目のEchoシリーズは、音質に磨きをかけてスピーカーとしての基本性能を向上してきました。家庭やオフィスのオーディオ機器としても十分なサウンドだと、多くの人が感じるでしょう。もう、アシスタントだけのスマートスピーカーではないのです。 なお、初代モデルを使っている人が追加で購入した際には、リビングなどよく居る場所に新しいEchoを置き、今まで使っていたモデルは寝室や洗面所などに設置するとよいでしょう。Wi-Fiさえ届いていれば、家じゅうどこででも使えます。 構成・文:戸田覚 編集:アプリオ編集部